顎関節症


顎関節症とは?
顎関節症の痛みにはいくつかの種類があり、①口を開けると痛む(開口時痛)、②口が開かない(開口障害)、③あごで音がする(関節雑音)の3つが基本的な症状です。また、顎関節症にはⅠ~Ⅳ型の4つのパターンがあり、それぞれ原因や施術方法が異なります。
まずは、専門家に相談してみることをおすすめします。
顎関節症の根本原因は?
顎関節症の根本的な原因はさまざまで、噛み合わせの異常、食いしばり、歯ぎしりなどが最も多い特徴として挙げられます。その他にも、慢性的なストレスや顎の使い過ぎ、頬杖、うつぶせ寝、不良姿勢などが影響するとされています。
そのため、顎関節症は日々の生活習慣が関係しているといえます。また、顎関節の異常は身体の姿勢にも影響を与えるため、顎関節症があると身体のバランスが崩れやすくなります。そのため、顎の施術だけでは十分とはいえず、骨盤を含めた身体全体の歪みを整えることが大切です。一時的に痛みが軽減しても、再度痛みやクリック音が生じる可能性があります。
顎関節症の予防のためにも、まずはご自身の姿勢を意識し、正しい姿勢を心がけることから始めるのが効果が期待できるでしょう。
こんなお悩みはありませんか?
顎が痛く、大きく口を開けることができません
→「口を大きく開け閉めしたときに痛みがある」
「口を開けた時に耳の前でガクッ、ゴリなどと音がする」
「口を大きく開けられない(縦に指3本以上入らない)」
このような症状が出るのが顎関節症です。
口を大きく開けた時に、耳の前で「ゴリッ」「カクッ」などの音がする
→顎関節の軟骨の噛み合いが悪く、口の開閉時にガリっと音が鳴る場合があります。
顎関節がロッキングしてしまう
→口の開閉に関わる筋肉のこわばりや軟骨の挟み込みによって口が閉まらなくなってしまいます。
顎関節症の日常で悪いクセはなんですか?
→緊張を強いられる仕事や、不良姿勢でスマホやタブレット、PC の画面を見る際にも、無意識に上の歯と下の歯が接触していることがあります。
顎関節症は何科に行けば良いですか?
→歯科や大学病院にある口腔外科で診てもらえることが多いです。顎関節症の専門外来を設置している機関もあります。
顎関節症に対する当院の考え
顎関節症の施術について、痛みや開口障害などの症状が十分に軽減され、生活に全く支障がなくなることを治癒と定義するなら、「十分に軽減する可能性が高い」と言えるでしょう。
しかし、顎関節症では顎関節が構造的にダメージを受けています。このダメージが完全に治癒することはありません。傷ついた状態は残ります。それでも、症状はコントロール可能です。
そのため、顎関節症の症状はセルフケアで十分に軽減が期待できます。ただし、構造的なダメージは残ります。また、中には痛みや違和感、開口障害などが慢性化してしまう方もいらっしゃいます。
ですので、初期症状に気づいた場合は早めの施術が大切です。整骨院では、骨の変形などが見られる場合は対応が難しいこともありますが、咀嚼筋のこわばりなどの症状による顎関節症においては効果が期待できる施術があります。
顎関節症はなぜ起こるのか?
顎関節症の主な原因は、噛み合わせであると考えられてきました。しかし、近年では顎関節症の原因は1つだけではなく、さまざまな要因が絡み合うことで引き起こされていることが分かってきました。考えられる要因は、「歯並びや噛み合わせの悪さによる顎関節への負担」「顎関節がもともと弱いなどの構造的な問題」「ストレスや不安などであごの周りの筋肉が緊張した結果」「外傷」などです。
その他、日常生活でのささいな習慣や癖なども大きく影響しています。「頬杖をつく」「歯ぎしり」「噛み癖」「食いしばり」「うつぶせ寝」「猫背」「硬いものを食べる」「大口を開ける」など、このような癖や習慣も顎に負担がかかるため、顎関節症の要因となっている可能性があります。
顎関節症を放っておくとどうなるのか?
顎関節症を放っておくと、さらに顎の開口がしづらくなり、顎の「ガクガク」といった音が大きくなることがあります。その後、関節円板が癒着し、顎を開けるたびに痛みが走るようになることもあります。また、食事などもしづらくなり、生活に支障をきたすことがあります。
また、顎関節症は姿勢の歪みにも関係しているため、姿勢が悪くなり、呼吸が口呼吸になったりと、身体全体に異常が生じることもあります。最悪の場合、手術を行って顎や歯を削る必要が出てくることもあります。
そのような状況にならないためにも、最初の段階から予防が重要です。しっかりと予防や施術を行い、症状の改善を目指していきましょう。
顎関節症に効果的な当院の施術メニューは?
顎関節症に有効なメニューの一つがドライヘッド矯正です。この施術は、顎関節症では咀嚼筋である咬筋が凝り固まっていることが多いため、その周囲の筋肉を緩めることを目的としています。噛み癖などによって顔のパーツに歪みが生まれ、顎関節が本来あるべき位置からズレてしまい、口の開閉が上手くできない状態になることがあります。このような場合には、手技を用いて関節を本来の位置に戻すことを目指します。
また、顎関節症は睡眠時の歯ぎしりなども原因となることがあります。歯ぎしりは自律神経の乱れから来ることが多いため、顔のパーツの調整と顔全体の筋肉へのアプローチによって、自律神経も整えていきます。
その施術を受けるとどう楽になるの?
頭から首の筋肉を緩めることにより、顔全体がスッキリと感じられます。咬筋が緩み、顎関節の動きが良くなることで、顎関節症特有の開口障害が軽減し、口の開閉がスムーズになります。また、口を大きく開けた時に音が鳴ってしまう顎関節雑音も、施術前と比較して軽減されることが期待できます。
さらに、自律神経が整うことにより、歯ぎしりなどが抑えられ、首肩の緊張も取れていきます。睡眠の深さも改善されることで、顎関節症の症状が再発するのを防ぐことができると考えています。
顎関節症を軽減するために必要な施術頻度は?
顎関節症を軽減させるための施術頻度として、「週に2〜3回」の施術を受けていただくことが最も効果が期待できると考えています。
顎関節周りの筋肉が硬いと、顎関節をいくら正しい位置に調整しても、元の位置(ズレている、または悪い位置)に戻ってしまうことがあります。そのため、元の位置に戻る前に施術を受けていただくことで、少しずつでも顎関節症の軽減が望めると考えています。